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原木の乾燥 |
只今準備中です |
こちらが30年ほど木材置き場で寝かせたけやき材の原木です。近藤家具のけやき材は主に福岡県の八女地方の材を持っております。
このように大木を製材して長い年月自然乾燥させますと表面も黒く変色してテーブルとして仕上がった場合どのようになるか分かりずらいのが現状です。
木材の乾燥は、自然乾燥と人工乾燥がありますが、自然乾燥のように何年もかけて少しずつ水分(含水比)を下げた場合と比べ、人口乾燥された材木は乾燥後に大きく違いが現れると思います。人工乾燥のように急激に材木の中の水分を取り除いた場合、材木はまた水分を急激にとり戻そうとします。人間でいうと喉が渇いた状況だからです。これは木がまだ製材後も生きているからなのでしょう。その場合、湿度の高い梅雨場に大きく水分を吸収しますが、その吸い込んだ水分を夏場になりますと、また大きく取り除こうとする力が出てきますので、大きな反りと割れが生じやすくなります。人工乾燥というのは早く材木を加工できる状態に出来るという利点はありますが、私は幅の広い一枚板の製品には不向きなように思います。その様な材を人工乾燥後すぐに加工する場合、木の呼吸を少なくするウレタン仕上げで仕上げるのがベストでしょう。オイル仕上げは怖いような気がします。大きく水分を出したり吸い込んだりしますので・・・・
私の持っております材料は、全て天然乾燥で乾燥しております。
その様な理由から人工乾燥機にはかけておりません。 |
製材したすぐの原木の状態 |
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製材した材料の表面は、製材機で製材した刃物のノコ目が深く刻まれています。その深さは材にもよりますが大体1mm程度ではないでしょうか。このノコ目は表面全体に全て出ておりますのでこれを完全に取り除き仕上げた場合きれいな木目が出てきます。
木目だけではなく乾燥の時に付いたシミ、運搬時に出来た傷など原木の表面は製材後の色々な欠点等も見受けられます。
綺麗に仕上げたい場合はこの様なものを完全になくしてしまうことが鉄則です!
この作業が大変であり楽しいと思います。色々な方法がございますが手を掛ければ掛けるほど、どんどん綺麗になってきます。
綺麗になった姿は、なんだか木が喜んでいるように感じます! |
加工方法@ 木口のカット等 |
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まずは私の場合、木でいう上下方向の木口のカットをして全体の長さ等を整えます。
色々な方法がありますが、大工さんが使う丸ノコでカットしたり、家具用の機械ですが、しょうこう盤というものでカットします。但し、どちらも真直ぐにカットしたい場合です。厚さがとても厚くなると1回のカットでカットできる機械がなかなかございません。ご自分で加工される場合は、臨機応変に彫刻刀で彫刻を入れてみたり、曲面にあわせ綺麗な状態までのみ等で加工して、それをペーパーで研磨したり色々と考えてみて下さい・・・考えることが楽しいと思います!
もちろんそのままでもかまいませんが、木を切り倒したり適当な長さにカットした場合のチエンソー跡等のキズが残ります。これを簡単にペーパーで研磨しただけでもいいと思います。
自分で仕上げる場合、プロの様に仕上げなくていと思います。 |
加工方法A 大きな板の 反りの直し方 |
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幅が広い板は自動鉋(大きいもので幅60cm程度までは入ります)には入りませんので色々な方法で反りを直します。
もちろん反りをとらずそのままでもかまいません!
反りを取る作業は大きく材料が反っている場合、厚い材料が相当薄くなりますのでその点を考慮してください。薄い材料で大きく反っている場合は無くなってしまう場合もあります。完全にノコ目が取れた状態にした場合大まかではありますが、裏面5mm表面5mmの合計10mm程度薄くなります。それでも一部分だけ凹みがあった場合はそのくらいではききません。
大きな一枚板の反りを取る方法は、色々な方法があります。
まず、手押し鉋で少しずつ取る方法(これには技術がいります)です。始めに鉋の刃を高めに出し大まかに反りを取り、少しずつ刃物の出し幅を少なくして最初に大きく入った刃物のキズを取って反りを無くす方法があります。但し、長材でしたら縦方向の反りを取り、横方向もそれにあわせるという事はかなり難しいです。私も加工しましたが、木の厚みが木の縦方向で大分違うようになってしまいました。素人の方はこちらの方法で大きな板の反りを取る加工はかなり難しいと思います。
次に大きな機械で加工する方法です。
まず、プレーナーという機械やNCルターという機械で加工する方法があります。
こちらの機械の考え方は、大きな平らな台に板を乗せ、刃物を水平に機械で動かし削って完全に反りを取る方法です。一番大きな材を加工した板は長さ280cm・幅130cmの栃の一枚板を加工した事があります。この場合、材が大きく一度では削れませんので、テーブル上で材を動かしてもう一度加工しました。そう考えた場合、とても大きな材料でも加工可能かと思います。
次の大きな機械での加工は、ワイドサンダーという機械での加工です。こちらも一般的に家具用の研磨に使う大きな機械です。60cm幅まで加工できる機械が多い様ですが大きいものでしたら120cm幅まで加工できるものもあります。但し、基本的には表面を綺麗に研磨するための機械ですので、大きな反りを取る場合、何度も機械に通さなければなりません。又、長材ですと縦方向の反りが完全にとれにくいです。ただ、とても長い材も加工できるという利点があります。こちらの方法での研磨・加工された製品が一般的かと思います。
そこで、一般の方が自分で全ての加工を最後まで加工した場合、反りが少ない完全乾燥材をご購入して、材の反りはそのままで仕上げるのが簡単だと思います。厚みも薄くなりません。その場合のノコ目を取り除く方法は次の通りです。
色々な方法もあるかとは思いますが、ベルトサンダーという機械を使うのが一番かと思います。一般的なDIYホームセンターで売ってありますのですぐに分かります。ノコ目を取るペーパーの番数は、深く入っている場合と硬い木の場合60番からが適当かと思います。しかし、60番からですと後でペーパーのキズを取るのが大変になりますので、状況により120番で取るのもいいかと思います。120番で少しノコ目を取ってみて時間がかかる様でしたら60番に番数を落としてやってみてください。こちらの機械がありますと、ある程度まで表面を完成状態まで仕上げることは可能です。大抵の大工さんは持ってありますので日曜日に借りてくるのも良いでしょう。
こちらの機械で最後まで仕上げた場合、
60番→120番→180番→240番→320番と番数を上げて仕上げていくと、つるつるの状態になります。
高級な無垢家具になりますと600番まで仕上げた製品もあります。番数を上げて磨けば磨くほど艶が増してきます・・・・
ただ、注意しておかなくてはいけないことは、荒い番数で付いた深いペーパー傷を完全に綺麗に取り除いておかないと、研磨後に塗装した時、そのキズが浮き出てきますのでペーパーキズは完全に取り除いてください。
また、荒い番数での研磨はすぐに削れて食い込んでしまいますので、同じ部分を長い時間研磨しているとそこの部分だけ凹んでしまいます。ご注意ください!
一番の仕上げは、手鉋で表面を仕上げることですが、こちらの方は職人技です。 |
■近藤家具では原木のお持込での加工も承っております。御気軽に御問い合わせください |
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