ブラックチェリーは古くから高級家具材として利用され、時を経るほどに深みを増す優美な色合いから、家具職人たちは「ニューイングランドマホガニー」とも呼んでいたと言われます。
心材は真紅から紅褐色まで幅があるものの、辺材は黄白色で対照的。ブラックチェリーの色変化は劇的で、光にさらされると赤味が増し、一定レベルに 達すると落ち着きます。肌も艶を増し、温かくしっくりと した風合いを醸します。木目は細かく通 っており、材色の深まりとともに、まさに年月を経たやわらかな表情を生み出します。その表情に点や筋状のアクセントを成し、天然木ならではの趣を与えているのがガムポケット(樹脂痕)です。これは成長の過程で、細胞の隙間に樹脂が溜まってできるブラックチェリー特有のキャラクターです。
木目にとどまらず、こうした木の風合いを意匠に活かし、色艶の経時変化をも含めて本物の良さを知り、楽んでいただけるこだわりの素材です。